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No.2

天文台へのあこがれ
天文台へのあこがれ

天文台で星を見てみたい。

「天文台」という言葉の響きが好きだ。
その言葉に惹かれているといってもよいかもしれない。

「天文台」という1つの言葉から、たくさんの物語が生まれる。
小路幸也さんの『そこへ届くのは僕たちの声』という本がある。
その小説には、天文台が出てくる。
私の天文台へのあこがれは、たぶんこの本から来ている。

「アポロって知ってるかい?」
「知ってる。初めて月へ行ったんでしょ?」
・・・
「テレビの中継を観ていたんだ。人間が初めて月に降り立つ瞬間をね。もうクラス中その話題で持ち切りだった」

登場人物の一人であるかほりとその叔父の会話だ。
「アポロって知ってるかい?」この言葉はいつも胸にグッとくる。

宇宙どころか、自分たち人間の体にだってわからないことは多すぎる。
不安なものは多すぎる。それでも人間は宇宙へ出ていく。

「父さんは人間という動物のいいところは、わからないことを知りたいと思うところだって言ってた。それが人間の文明とか文化根源だって」

わからないことを知りたいと思う気持ち。それが私たちを、少なくとも私を動かしている。
「知りたい」と願うから、行動する。

この「しずかなインターネット」を始めたのだって、「知りたい」からだ。
これがどんなものなのか、これに書くことで私はどう感じるのか、何を考えるのか。

知りたいから、行動している。

天文台にあこがれる気持ちは、分からないものを知りたいという気持ちの表れなのだと思う。

遠い遠い先にある星をみること、そこに何があるかは分からないけれど、それを少しでも知りたいから、感じたいから、空を見上げるのだろう。

(出典)
小路幸也『そこへ届くのは僕たちの声』(新潮社、2011年)
ISBN:9784101277424

2023/12/27「天文台へのあこがれ」しずかなインターネットより

エッセイ

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